市場で販売されている最も高価な本トップ5

ティファニーやアルマーニなど、高級ブティックのウィンドウを見ていると、買いはしないけどその向こう側にあるものが気になって、つい見入ってしまうことはないでしょうか?世界で最も高価な本に数十億円を費やしたいという人でなければ、今回の記事も同じような体験になってしまうかもしれません(笑)。以下では、現時点で世界一高価な本と、ビル・ゲイツといった億万長者が何千万ドルも払ってでも手に入れたくなる貴重な本を紹介したいと思います。以下に挙げられた本のほとんどは希少価値が高いものですが、一部、歴史的に重要な記録書でもあるため、非常に貴重な書物として認められているものもあります。では早速、見ていきましょう!

1. レオナルド・ダ・ヴィンチのレスター手稿

世界で最も高価な書籍に見事輝いたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの『レスター手稿』であり、1994年にビル・ゲイツによって3,080万ドル(2022年の価値でいうと約5,440万ドル)で購入されました。一体何がどうなって、これだけ高価な値段がつけられたのでしょうか?この『レスター手稿』はもともと、レオナルド・ダ・ヴィンチの科学雑誌として使われていました。1510年に作成され、水の速度、月の明るさ、海洋生物の化石が山で発見される理由など、レオナルド・ダ・ヴィンチ自身の絵画、推測、観察が掲載されています。億万長者ビル・ゲイツは本書を購入した後、デジタル化させ、その画像の一部をWindows 98 Plusのスクリーンセーバーや壁紙として公開しています。なんとも貴族の遊びですよね(笑)。

2. モルモン書

『モルモン書』は、あの『聖書』と肩を並べる聖典であり、これまでに取引された中で最も高額であった宗教書の一つです。末日聖徒イエス・キリスト教会によって聖典として受け入れられており、1830年に執筆された手書き原稿は2017年に3,500万ドルで売却されました。ちなみに、『モルモン書』の最も古いコピーは、この文書を使って印刷されたそうです。

3. ヘンリー・ザ・ライオンの福音書

1994年にビル・ゲイツが『レスター手稿』を購入する以前は、『ヘンリー・ザ・ライオンの福音書』が世界で最も高価な書物でした。この福音書は、ザクセン公ヘンリー・ザ・ライオンが、ブランズウィック大聖堂の聖母マリアの祠のために依頼したものです。ロマネスク様式の書籍装飾の傑作とされ、1188年ごろに制作されたと考えられています。1983年、ドイツ連邦政府と複数の民間篤志家を含むコンソーシアムによって競売にかけられました。

4. マグナ・カルタ

1215年に発行された大憲章『マグナ・カルタ』は、イングランド王ジョンによって書かれた権利の勅許状です。君主とその行政が定められた法律を超えないことを公式に宣言した世界初の文書でした。この文書の目的は、君主が有する権力を乱用することを防ぎ、王権を制限することでした。米大手投資会社カーライル・グループのデビッド・ルーベンスタイン氏は、この歴史的な文書の1297年版が米国内に残るよう、2,130万ドルを投じました。実際、現在の米国政府は、この大憲章に提示された概念に大きな影響を受けています。

5. 聖カスバートの福音書

現存するヨーロッパ最古の書物である『聖カスバート福音書』は、ロンドンの大英図書館によって1,400万ドルで購入しました。本書は687年に作者である聖カスバートとともに埋葬されていました。1104年、聖カトベールの遺骨が埋葬されていた場所から聖堂に移された際に発見されました。その後、数世紀にわたって個人所有された後、ベルギーのイエズス会の共同体に譲渡され、250年の間、そこで保管されていました。現在は、大英図書館のデジタル写本データベースを通じて、オンラインで閲覧することが可能です。